詩のような小説のようななにか

「どうして折り紙を折るの?」

「決まってる、考えごとをするためさ」

「折ったものはどうするの?」

「捨ててしまうよ、だっていらないもの」

「それって環境破壊」

「ゴミ屋敷になるよりマシだろう」

「どうだろうね」

「どうだろうか」

「ところでさ、」

「何?」

「詩って書けば何書いてもいいと思ってない?」

「バレた?」

 

「手を動かすことで思考が止まるということは?」

「確かにその効能もあるね」

「瞑想に近いのかな」

「迷走なら常にしている」

「くだらないこと言わないで」

「くだらなくないさ、これは人生に必要なんだよ、多分、きっと」

「自信ないじゃん」

「それはそう、だって人生の正解なんてないから」

「なんか煙に巻かれた気がする」

「人生なんていつだって何もわからないさ」

「それでも泳いでいく」

「わかってるね」