再編の詩【2016.03-02】

*昔書いたアイデアっぽいものを元にして書くシリーズ。

夢、そして

夢を漂う空気が揺れた
もしかしたら私が揺らしたの
カラフルな光がぼやける
とてつもなくありえなくて
素敵なトキメキ
美しいなんて言葉では形容できない
脳が溶けて流れてしまいそう
流れた先にはきっと
ただの現実が待っているのだ

雨粒

ふわりふわり
雨粒が舞い上がって
きっと私は酔ってしまった
幻想を魅せて
きらりきらり
蜘蛛の巣に雨粒を纏って
泣いてしまったら
さようなら

飛行

情報が落ちてきて
たくさんまとわりついた
愛してあげるよ
逃避からの幸福を
頭の悪い僕に信じさせる
僕をどうか飛ばして
本当はただ
逃げる口実を探している

機能

私はあなたに作られた
精巧で非の打ち所がない
完璧なロボット

世の中の全てが間違ってる
そう伝えても
あなたは少し微笑むだけ

どうしてどうして
あなたは私を作ったの

バグ

ゲームの中
不意に現れたモンスター
小さな花を差し出して
どうか助けてくれと請う

ヒビ

君は何をそんなに嘆いているのって
誰かが僕にいった
自覚もなくいつのまにか
僕の器に入ったヒビ
足りない足りないって
永遠に叫び続ける
僕の中の器が、叫び続けるんだ
満たされないままキラキラ光る
いくら泣いても満たされないの

孤独

海沿いの小さなおとぎの国で
モンスターはひとりで遊ぶ
今日は貝殻の基地でかくれんぽ
光の反射に目を眩ませ
揺れる波音に耳を澄ませる
どうか僕を探してよ
寂しいと鳴く海の化身
友達がほしいと鳴くケダモノ