死か詩か

無知

すべてを知りたいと思うほど
何もわからなくなる
何を知ればいい?
何を知りたい?
混沌に見せかけた退屈
解けないパズル
すべてを知ったふりをした天使
誰にもわからないのなら
それはそれでいいけれど

何も見えない
何も聞こえない

何も考えない
何も言わない

ただ、そう、望んだ

絶望の国へ

あなたのために息ができる
青いそれは救世主
神が作った、なんていうのは冗談で
科学者と薬品メーカーが救ってくれる
救いとはなんだろう
救いとはきっと死に近づけること
死を知らなければ生きられない
死があるからこそ生きられる
『死ぬために生きてる』なんて言葉が
カッコつけるためのセリフだった時代は終わった
これからはきっと普通に
みんな『死ぬために生きる』んだろう
長寿の国は、絶望なんだよ、私にとって
彼女が頑張っても時間がかかる
それなら、もう
私は未来のためにさよなら

夢のことば

私はどうなった?
起きている?眠っている?
生きている?死んでいる?
あぁこのまま、世界のどこかに飛ばして
全部捨ててあげる
これは夢の言葉
誰かがこの文章を見て、
あぁまたどうしようもないこと書いてる
っていう
わかっている
僕の現実と夢の揺らぎを出力してみる
これは実験だ
誰も何も考えていない
ただ手が動くだけ
私は誰で、僕は誰?
誰が手を動かしているのでしょう?

魔法

魔法を使った

ひとつではまだ、僕はゆるやかに生きて
きっと思考して創作をするだろう

ふたつでは、限りなく夢に近くなった精神を認識して、
とろけてやわらかで甘い、そんな世界を漂うだろう

よっつでは、僕は確実に落ちていく
夢もなく、そこは究極の安心

ほんとはいつだって落ちていきたいのに
人間って不自由だね

落ちていって戻ってこれる確率を、
毎日下げられるように生きなければと

僕は思った